古い木造家屋の隙間をなくして、すきま風・ホコリ・虫を追放する方法

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古民家

お盆や年末年始になってひさしぶりに実家に帰ると、いつの間にか自分の部屋に積もったホコリや虫にうんざりするという人も多いのではないでしょうか?
都会生活に慣れてしまうと、昔ながらの木造家屋のすきまから入ってくる風や虫がどうしても気になってくるものです。

徒然草の吉田兼好は「家の作りは、夏の住みやすさを優先して建てるべきだ」と説きました。
たしかに昔ながらの木造家屋は、木・漆喰壁・畳・紙でできているおかげで湿気の多い日本においてもカビが発生しにくくなっています。
素晴らしい先人の知恵ですが、家が老朽化してくるといろいろなところですきまが発生して気密性が損なわれ、電気代もかかるし害虫も侵入するという問題も出てきます。

そこで老朽化した家屋の隙間を埋めて、ホコリや虫を追放することにより、非常に快適で掃除の手間もかかりにくい和室にする方法を考えてみましょう。

漆喰壁や木の隙間を埋めるために準備するもの

準備すべきものは、変成シリコン系シーリング材コーキングガンヘラです。いずれも安価で購入できるので、総費用も1000円前後で済みます。隙間が多い場合はシリコンシーリング材を2,3本用意しましょう。

変成シリコン系シーリング材

ペンシル型のシリコン系シーリング材で、コーキングガンとセットで使用します。安い通常のシリコンシーリング材ではホコリが付着しやすいです。ここはケチらずに、必ず「変成シリコン系シーリング材」を購入するようにしましょう。
変成シリコン
色も様々なものが販売されていますが、漆喰部分そのものにはホワイト漆喰と柱の間の隙間にはクリア(透明)が使いやすいでしょう。


セメダイン 多用途シーリング材 変成 シリコーンシール 333ml ホワイト


コーキングガン

シリコン系シーリング材のカートリッジをセットして使用します。レバーを引くことによりシリコンの注入量を微調整できるすぐれものです。使ったことのない人にしてみれば大げさな装置のように見えますが、つくりがシンプルで業務用として大量生産されているので安価で入手することができます。

コーキングガンの使い方・使用方法
1.シリコンカートリッジの円錐形ノズルをはずす
2.これを利用して本体の防湿膜を勢いよく破る
3.再びノズル装着する
4.ノズル先端をカッターナイフで切り落とす
5.コーキングガンのロッド棒を引きながらシリコンカートリッジを装着


Bcross(ビクロス) コーキングガン JM-100


シリコンコーキングヘラ

意外に忘れがちなのがシリコンコーキングヘラです。コーキングガンである程度狙いを定めて隙間にシリコンを注入できますが、そのままだとモッコリしてしまいます。より深くにシリコン剤を入り込ませてきれいに仕上げるためにはヘラが絶対必要なので忘れずに購入しましょう。


SK11 ソフトコーキングヘラセット 4本セット 5mm 10mm・ 5mm コーナー用


天井の穴にも注意

部屋には様々なすき間や穴がありますが、意外に盲点なのが電気配線のためのすき間です。配線工事のときに壁や天井にドリルで穴を開けたもので、穴が大きすぎるためにそこから虫やホコリが侵入してきます。

特に天井裏からは、穴から漏れる光をたよりに虫が侵入してくるので要注意です。将来的に配線を取り替えるなどの工事を想定して、付け外しが可能な配管用パテで穴をふさぐのがいいでしょう。


セメダイン 不乾性充てん材 すきまパテ 白 200g HC-146


扉や窓の隙間を埋めよう

建物が老朽化してくると引き戸のレール部分が摩耗したり、建具が反ることによりすき間が発生します。外扉が引き戸だと常時すきまが開いていることになり、そこから比較的大型のヤモリ、ムカデなどが進入してくることさえあります。

最近の引き戸であればサイドの下部に、前後位置を調整するネジ穴があったりしますが、古民家についている建具にそのような高度なものはありません。

そこで、おすすめなのが「モヘアシール」というすき間を埋めるためのシールです。
モヘアシール
起毛タイプとスポンジタイプがありますが、いろいろなサイズのすき間に柔軟に対応できるので起毛タイプを選択しましょう。毛の長さもいろいろあるので、購入する前にすき間がどれくらいあるのか、幅を測っておくべきです。


槌屋 すき間モヘヤシール ゴールド 9mm×9mm×2m


まとめ

これだけの対策をすれば、古民家ぐらしもかなり快適になるはずです。特に引き戸のすき間は見逃しやすいポイントなので注意してください。

大切なことは、完璧にすき間を無くそうとしないことです。最近の規格化された木造住宅は非常に気密性が高いですが、それと比べてはいけません。古民家は古民家なりの素晴らしい味がありますので、素人施工で見栄えが損なわれるのももったいない話です。多少のホコリやすきま風と共に生きる寛容さも、ときには必要です。

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